第2章 寮生活
『んんー…はっ!爆豪ベッド借りてた!』
そういえば鋭児郎が運んできたのかな。
「ご丁寧によだれまで垂らしやがって…覚悟は出来てんだろうなぁ?」
ゴキ、バキってつきそうなくらい指や首が鳴る。
これ死ぬ、マジ無理…
上から降り下ろされた手は強くなくて、むしろ優しく、頭を撫でられていた。
『え…?』
予想外だ。普段デレの要素の欠けらも無い爆豪が人の頭を撫でているなんて。
「なんで俺に助けを求め無かった。自分の居場所くらい知らせられただろって怒りでいっぱいだが今は…辛かっただろ。これからはいつでも助けを呼べ」
『ごめんなさい…性別を反転していなかったからそんな発想はなかった。本当にッ…迷惑を』
「よく聞け。亜依がどこにいたって俺は探しに行く。敵に攫われても。だから…信じて待ってろ。」
『うんッ…』
だから今まで食堂に行ったり、しょうもないことで呼んだりしてたのか…?いや、それは思い違いか。
リカバリーガールのおかげでもうすぐ手足も治りそうだし。
『ね、爆豪!うちの怪我がある程度治ったら、遊びに行こうよ!』
別に2人でとは言わないけど、迷惑をかけちゃったんだ。他のみんなにもお礼しないと。
「はっ…外出ても大丈夫なんかよ」
『爆豪がいるから大丈夫!』
爆豪の心に矢が突き刺さった気がする。
おめでとう爆豪。
相手は気づいていないけれど…
「…クソが。」
『大丈夫?顔真っ赤だけど。』
「てめぇのそういう所大っ嫌いだ」
『えっ』
悲しみ(´;ω;`)
ガチャ
「おー!亜依起きたか!」
『おはよー!』
お風呂の用意をした鋭児郎が勢いよくドアを開ける。
うちも行かないと…
とりあえずお茶子かな。個性で浮かしてもらって運んでもらおう。
Prrr…
「んー?亜依ちゃんどしたん?」
『お風呂一緒に行かない?』
「大っ歓迎だよ!今からそっち行くね!」
今レンジのチンッって音聞こえたんだけど大丈夫なの?