第7章 俺って、エロ担当らしいよ ( 四葉 環 )
何日か経って、そーちゃんと一緒にボスに呼ばれた。
小「お、来たね~、待ってたよ?」
なんか俺達、怒られる···とか?
固まるそーちゃんと並んでボスが話し出すのを待つ。
小「万理くんから聞いたんだけど、この前愛聖さんのCM撮影を見学したんだってね?その時、休憩時間にたくさんスケボーして遊んだった聞いたよ」
ヤベ···あん時は楽しくて、休憩時間いっぱいいっぱいまで遊んだんだった。
やっぱ怒られるのか?
壮「す、すみません!休憩時間ではありましたけど、やっぱりいけない事でしたよね···ほら、環くんも謝って」
「···ごめんなさい」
そーちゃんと並んでメチャクチャ頭を下げると、ボスは慌てて違うよって笑った。
小「実はね、あの監督から連絡があって。君達二人もCMに使っていいか?って聞かれてね···サンプルを見せて貰ったら実によく出来てたし、僕からは先にOK出しちゃったから事後報告になってしまうんだけど、一応話しておかなければならないからね」
俺達もマリーと同じCMに出んの?
「じゃあ、これからその撮影があるってこと?」
小「いや、CM自体は既に出来上がってて、後は放映待ち。因みにいまサンプルあるから見てみるかい?」
ボスがパソコンを俺達に向けて、ボタンをひとつ押す。
そこに映ってるのは、確かにあの時の俺達で。
30秒位のCMが、何パターンか作られてた。
壮「これって、全部あの時の僕達···」
「だな。でも、あの監督、こんなんでいいのか?」
小「凄くいい仕上がりになったって言ってたよ。愛聖さんも年相応の表情で君達と楽しそうに笑ったりしてるって。中でも僕のイチオシは···これかな?これは商品ポスターにするって聞いた物だけど」
ボスがパソコンを操作して、パッと画面が入れ替わる。
壮「これは!」
「おー、すげぇな」
画面に映し出されたものは、ターンが上手く出来たマリーを挟んで···俺達が両方からほっぺたにご褒美のキスをした瞬間。
っていうか。
そーちゃんかマリーにご褒美あげなきゃって言ったら、マリーがちょっと笑いながら···じゃあご褒美だったらほっぺにチューかな?って言ったからなんだけど。
でも、マリーが照れながらも嬉しそうに笑ってるのが印象的な画面だな。