第7章 俺って、エロ担当らしいよ ( 四葉 環 )
『逢坂さん大丈夫?!』
壮「だ、大丈夫···まったく、環くんは強引なんだから···はい、僕のも飲みたいでしょ?」
「おー、飲む飲む」
そーちゃんのはマスカット味だったな。
「こっちも美味い···じゃ、休憩終わりな」
『え、もう?!』
「師匠が終わりって言ったら終わりだろ?」
壮「随分とマイペースな師匠だね」
ケラケラ笑うマリーに言えば、それにつられてそーちゃんも笑った。
「あ、そうだ。そーちゃんもスケボー出来るよな?ちょっとやってみてよ」
さっきそーちゃんが、俺がいない時はマリーの練習に付き合ってたって言ってた。
壮「乗れる事は乗れるけど、環くんみたいには上手くないけど」
そう言いながらもボードを受け取って、そーちゃんが乗ってみせる。
軽く向こうでターンして、そのまま俺らの所に戻って来た。
『イイなぁ、四葉さんも逢坂さんも上手に乗れて···私も早く二人みたいに乗りたいなぁ』
セットに腰掛けたままのマリーが、ほっぺたをプクッと膨らませながら拗ねた。
壮「それならたくさん練習しよう?僕も練習付き合うよ」
そーちゃんが優しく笑ってマリーに手を差し伸べる。
「俺だってもっと練習付き合ってやるからな···師匠だし?」
ほら機嫌直して立てよ、と俺も手を差し伸べるとマリーが嬉しそうに笑った。
『もう···私ってもしかして今、モテ期?二人ともイケメン過ぎ!』
照れながら笑って俺達の手を掴みながら、マリーがボードに乗った。
「そーちゃん、ここまま引っ張って歩こうぜ」
壮「危ないって!」
「へーき。もしコケたりしたら、俺がマリーを抱きしめるから」
『えっ?!抱きしめるの?!』
驚くマリーが俺の顔を見上げる。
壮「環くん···その場合は抱きしめる、じゃなくて···抱きとめる···じゃないかな?急に抱きしめたりしたら、周りがびっくりするよ?」
あ、そっか···俺の勘違い?
だけど。
「大丈夫。俺ってエロ担当らしいよ?ヤマさん言ってた」
確か、抱かれたい男No.5だったっけ?
上位には、リュウ兄貴とかいたな。
壮「それはそれで、また意味合いが違うって」
結局、三人でしばらく遊んた後で撮影が始まって、一緒にみんなで帰った。