第6章 秘密のKISS (2019.2.14 大和 生誕)
ワーワーとうるさいメンバーを放置して、愛聖の手を引いて部屋へと入る。
『あの、二階堂さん?マッサージは別に構わないんですけど、着替えてきてもいいですか?』
「なんで?別にそのままでいいじゃん?」
『う~ん···だっていま私、こんな格好···だし』
言われて見れば、確かに愛聖はスカート姿だしなぁ···いや待て。
これってある意味···オイシイじゃないか!
「···そのままで。チラッと見えてもサービスだと思っとくから気にすんな」
『そんなオプションありませんよ!』
いいから早くと促しながら、マッサージとは言ったものの···場所がなぁ···なんて考える。
「あのさ、ベッドでする?それとも床希望?オレはどっちでもいいけど」
『ベッドでする?って···なんか卑猥な響きで聞くのやめて貰えませんか···』
卑猥?
へぇ···なるほどねぇ···ウンウン。
「じゃあ···せっかくだからベッドで甘い時間を堪能するとしますかね~」
『甘い···二階堂さん、マッサージ···って、普通のマッサージですよ···ね?』
「むしろ普通じゃないマッサージってどんなのよ?お兄さん知りたいなぁ?」
『あ···』
ほ~ら、墓穴掘った。
『二階堂さん!イジワルするの禁止です!はい、もう早くベッドに寝て下さい!』
早くベッドにって、オレより凄いこと言ってるけど···無自覚か?
「あ~そうそう。服は着てる方がいい?それとも···脱がしてくれるの?」
『···ぜひ着てる方向で』
「まぁそう言わずにって。せっかくのマッサージだからシャツだけ脱ぐよ」
ここまで来て妙に恥ずかしがる愛聖を構っては笑いながら、言われるようにベッドにうつ伏せになった。
程なくして始まったマッサージは、時々擽ったくて笑ってしまったけど、その擽ったさに慣れてくると、結構···心地よくて···
「ん······クッ···」
つい、声が漏れる。
ただひとつ、もったいないのは···アレだ。
自分がうつ伏せなってることで、枕に押し付けるような体制でしか会話が出来ないこと。
「あ···っ···それ結構、いい···愛聖、テクニシャンだな···」
オレとしては褒めたつもりなのに、急に愛聖の手が止まる。
「あれ?もう終わり?」