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〖 IDOLiSH7 〗カラフルパレット

第3章 お兄さんこういうの苦手なんだよ ( 二階堂 大和 )


千「それより大和くん?君は少し休憩になるみたいだよ?」

「は?休憩···って」

「二階堂さん、すみません!Re:valeのスケジュールの都合で先に千さんの方を撮らせて頂きますので、楽屋でお休みください」

···なんだ、これ。

なんの嫌がらせだ、おい。

千「だ、そうです。それとも、勉強の為に僕の撮影でも見学してく?」

ムーカーツークー!!

「あぁいいぜ。そうさせて貰うわ」

クイッと眼鏡を押し上げながら、ピクつくこめかみを隠す。

千「言っとくけど、演技凄いよ?」

「うっさいわ!誰がアンタの演技を参考にするか!」

千「違うよ、凄いのは···愛聖の方。僕は毎回飲まれないように必死。ま、見てなよ彼女の芝居をさ」

スタンバイオッケーです!とスタッフから声をかけられ、千と···支度が終わった愛聖がセットの中に入った。

万「大和くん、頑張れ?」

「分かってますって。頑張りますよ···ハァ」

万「愛聖を参考にするといいよ、あの豹変ぶりとかね。さっきまで大和君に乱暴されかけてたのに、今度は恋人役の千とのシーンだから」

オレに乱暴されかけてたとか、万理さん言い方な···



「どうして···こんな···」

さっきまでオレがいた場所に立つ千が、オレに無理やり乱暴された形跡を纏った愛聖を抱き起こす。

「オレの···せいで」

潤む瞳で黙って千に首を振って見せる愛聖···

その白い肌には、いくつものシルシが刻まれていて。

それに気付いた千が悲しさと、愛する者を巻き込んてしまった事に後悔の顔を見せる。

「私は···平気···だからもう、私を···捨てて行って···」

!!

やばい、今の愛聖の表情ゾクッと来た···

芝居だって分かってるのに、なんだこの感じ。

目の前で続けられる千と愛聖のシーンに、思わず息を飲む。

「そんなこと、出来る訳がない!」

声を荒らげて愛聖の体を強く抱きしめる、千。

「だって、もう私は···一緒にいられないよ···こんな、汚されて···だから、このまま捨てて行って···?」

「どんな姿になろうと、オレにはお前が···必要なんだ···」

見つめ合う二人。

その距離はやがて縮んで行き···愛する者同士の口付けが交わされて···




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