• テキストサイズ

〖 IDOLiSH7 〗カラフルパレット

第12章 いつか届くといいな・・・ ( 七瀬 陸 )


「そんな・・・じゃ、もし催眠術が解けなかったら、愛聖さんはずっとこのままですか?!」

「いえ・・・それは分かりません。何かのきっかけで解けるかも知れませんが、今の段階ではなんとも言えないのが事実です」

スタッフたちはカメラを止めろだとか、プロデューサーに連絡をだとか騒いでるけど。

そんな声よりも何よりも、オレはこのまま催眠術が解けなかったらどうしようって、そればかりを考えていた。

収録は当然そのまま中止になって、オレたちは寮へと帰って来たけど・・・帰り道でも、ずっと愛聖さんはオレと手を繋いだままだったから、ナギと環、そしてなぜか一緒に寮まで着いてきた千さんと百さんまでがブーイングの嵐だった。

大「それにしても、どうしたら解けるんだろうな」

壮「そうですね・・・何かきっかけでもあったら解けるとか?」

三「きっかけって言っても、プロの催眠術師が解けなかったやつだぜ?」

だよなぁ・・・プロがどうにも出来なかったのに、素人のオレたちじゃ何も出来ないよ。

そう思って、他に何かいい方法がないかと考え始めた時。

ナ「とっておきの方法が、ひとつだけありマス・・・それは・・・」

「「 そ、それは?! 」」

ナギの妙に自信満々な感じにみんなで食い入るように耳を傾ける。

ナ「プリンセスを元に戻す方法・・・熱いキスしかありまセーン!」

「「 キス?! 」」

環「それって誰の?ナギっち?それともりっくん?」

ナ「この場合、残念ながらワタシではなく、リク・・・でしょう」

「えぇっ?!オレ?!」

いや、そんなキスだとかムリだってば!

ナ「イエス!Sleeping Beautyの目を覚ますには、Prince・・・つまり、リクの愛のチカラが必要デス」

環「そーちゃん、ナギっちのいってるSleeping Beautyってなに?」

壮「あぁ、それはね?環くん、眠り姫って話は知ってる?」

環「眠り姫・・・なんか、アレだろ?呪いでずっと寝てて、とか」

壮「うん。その話の英訳題のことだよ」

いや、壮五さん・・・そんな冷静に説明してる場合じゃなくて。

環「なぁ、ナギっち。ナギっちの言ってるのって、呪いで寝てるお姫様のことじゃん。マリーは起きてっから、違くね?」

問題はそこじゃないよ環!






/ 153ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp