第11章 A little more to love (大神万理 )
ー Happybirthday!!! ー
クラッカーの音と画面いっぱいに大神万理ドッキリ企画!という文字が浮かび上がる。
なに、これ・・・?!
千 ー 万、誕生日おめでとう。僕たちのサプライズプレゼント・・・喜んでくれたかな? ー
・・・は?
百 ー バンさん!誕生日おめでとうございます!オレたちみんなでびっくりドッキリ企画だよん! ー
・・・・・・はぁっ?!
ー Re:valeから企画を聞いた時は驚いたが、楽しく参加させて貰ったよ ー
『万理、このCM撮影の日っていつだったか覚えてる?』
「いつって、あの日は確か9月8日・・・あっ」
忙しくて忘れてたけど、俺の誕生日だ。
「だからって、こんな撮影スタッフ巻き込んでまで仕掛けなくても!」
大「万理さん、ちょい待った!ほら、まだ続きがあるみたいだぜ?」
思わず声を上げる俺に待ったをかける大和くんがテレビ画面の中でまだ流れ続ける映像に指をさす。
千 ー ちょうど万の誕生日に撮影が入ってて、当日には祝えないからって小鳥遊社長に計画を持ち込んだら楽しそうにしてたよ ー
百 ー そうそう!それなら社長さんもひと口乗っかるとか言ってくれてさ!こっちの監督や撮影スタッフもみんなノリノリでやってくれて楽しかったよな、ユキ? ー
千 ーそうね・・・ ー
そうね・・・じゃないだろ千・・・
「っていうか、社長は最初から知ってたんですね・・・」
小「もちろん。最初から当日の愛聖さんの同行を頼んでたら、普段は僕が行くのに怪しまれちゃうからアイドリッシュセブンにトラブルがあってって事にしたんだよ。それなら万理くんも信じてくれるって千くんから言われてね」
まんまと千たちに騙されてたって事か・・・
「あ!じゃあこのCMは実際流れないんですよね?」
ドッキリ企画なら!と期待を込めれば。
小「そこはちゃんと流れるよ?だってこんなにカッコイイ万理くんをお蔵入りしたら勿体ないからね」
「なに言ってるんですか社長!俺はモデルや俳優じゃありませんよ?!」
小「大丈夫。一応所属はウチって事になってるけど、あくまでも名前は出さない方向になってるから。それよりほら、最後まで見ててご覧?」
最後までって、これ以上なにがあるんだろう。
あれ、この部屋って・・・ウチの事務所、だよな?