第11章 A little more to love (大神万理 )
陸「万理さん凄いカッコイイ!!」
環「ヤベーな、バンちゃん超イケメンじゃん!なんかカッコイイ服着てんし」
壮「あれはテールコートだよ。馴染みのある呼び名は、燕尾服。近来だとあまり着用する場面は多くないけど、格式の高い場所だと正礼装になるからね」
大「へぇ、詳しいなソウ」
壮「いえ、たまたま知ってるだけです」
壮五くんが博識なのは、やはり家柄もあるんだろうとひとり頷く。
紡「本当に素敵です、大神さん。そこら辺にいるモデルよりずっとお似合いです」
一「そうですね、とても普段デスクワークをしなから鼻歌を歌っている人と同一人物だとは思えませんね」
い、一織くんなぜそれを?!
まさか見られていたとは思っていない事にギクリとすれば、そんな事はお構いなしに画面の中でストーリーが進む。
ー リングはなくても、今はこれに・・・誓うよ ー
大「あらら~万理さんて素でこういうこと言えちゃう感じ?」
三「さすが元、千さんの相方・・・」
いや、それいま関係なくないっ?!
あ、ま、待って・・・この後って確か・・・
「「 えぇっ?!まさかのおでこ?! 」」
環「あ。マリーもバンさんにキスしてる」
壮「おでこにキスだなんて、万理さんらしいと言えばそうだけど・・・確か、相手を愛おしく思ってる、だったかな・・・」
そ、壮五くん・・・考察するのやめて。
ナ「YES・・・ここへのキスは愛情表現のひとつデスね・・・そして瞼にキスは憧れデス!つまり、ワタシのマリーはバンリに憧れている、と?」
ナギくんの言葉を聞きながら、愛聖はただ笑っている。
『CMの最初にもあったでしょ?いつも寄り添ってくれた憧れの人、って』
陸「じゃあ、愛聖さんは子供の頃、万理さんに憧れてたの?あ、でもさっきのナレーションだと憧れの人が大好きな人って・・・愛聖さんは万理さんが好きってこと?」
「それは・・・CMのなかでの事じゃないかな?」
そう言いながらも、もし、そうだったなら・・・なんて淡い期待を秘めてしまう。
ー 星空の下で永遠を誓う・・・ふたりきりのナイトウエディング ー
やっと終わった・・・っていうか、随分と長いCMだったよなぁ。
今時珍しいロングバージョンってやつなんだな・・・なんて思った時。