第11章 A little more to love (大神万理 )
「待たせたね。小鳥遊さんからは全てにおいで許可を貰ったよ。大神くん、今回集まっているスタッフは皆とても優秀だ。君が心配してる事も、メイクスタッフが仕上げてくれる・・・やってくれるかね?」
あぁもう、これは本当に断れない状況だ。
はぁ・・・・・・・・・・・・諦めるか。
「分かりました・・・お役に立てるかわかりませんけど、宜しくお願いします」
監督にそう返して頭を下げれば、視界の片隅に小さくガッツポーズをする3人が見える。
千や百くんはともかく、愛聖までグルだったのか。
「そうと決まれば、さっそく準備に入って貰おう。もちろん佐伯さんもね。ドレスはホテル側でいくつか用意してくれるそうだから、イメージに合わせて選んでくれてもいいよ」
百「監督、それなんだけどさ!ね、ユキ?」
千「そうね・・・万と愛聖の衣装、僕たちに選ばせて貰っても?」
急に何を言い出すのかと思ったら。
そんな、いくらスーパーアイドルの物言いだからと言って監督が快く許可するなんて思え・・・
「あぁいいとも!是非とも話題沸騰するような新郎新婦を仕立ててくれ」
許可するのかよっ!
千「じゃ、スタッフさん?僕とモモは先に愛聖の方に顔出してからにするから、このイケメン過ぎる有能事務員の彼をよろしくね?」
なんだよその、俺の通り名は。
百「バンさん!ユキとマリーのドレス選んだらすぐに行きますね!」
「ハハッ・・・」
乾いた笑いを零しながら、案内されるままにスタッフと歩く。
本当に、どうなるんだろう・・・