第9章 決意
「思わず体が動いてしまってね…私はそろそろUSJに向かうよ。君は保健室に戻るかい?」
「いえ。私はここで根津さんとお話して待ってます」
流衣は柔らかく笑うと、根津に向き直った。根津は満足そうに頷くと、茶を啜る。
「今日は、ヒーローと敵の似て非なる点について話そうじゃないか。君にとっても大切なことさ」
そして、校長の長い話が始まり──
数十分後。
クラスメイトの飯田が、職員室に駆け込んだ。
現在USJに敵が大勢来ていると。
生徒達は皆戦っていて、13号と相澤も身を挺して生徒を守っているが、それがいつまで保つのか分からない、と。
「…流衣はここで待ってろ」
マイクが言う。
しかし、
「嫌だ、私も行く。連れて行って…家族を、守りたいの」