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【ヒロアカ】"無個性"だけどヒーロー科

第6章 噂の少女



さり気なくナンパされるが、それすらも流衣にとっては「ウザイ」「面倒臭い」ものでしかない。
それに、内容も流衣にとっては心底下らないものだった。

「緑谷に聞いて」

答える事すら億劫で、溜息混じりにそう返すと、おおー!!と歓声が上がった。

「そういう事かよ!?」
「マジかよ緑谷ぁぁ…」
「ち、違うってば!!!本当だよ!?」
「裏切ったな緑谷ぁぁぁ!」
「いや、だから違うって!!!!」

流衣はそんな会話を聞きながら、机に突っ伏した。

もうすぐ、HRが始まる。
顔を伏せて、そしてその状態で同居人──否、担任教師の登壇を待つ。

──でも。

まだ、クラスメイトたちはがやがやと騒いでいる。

──友達、か。







──……………いいなあ。







彼女の友達基準は何なのか。
少なくとも、「一緒に騒げる仲」というのは、「友達」であるようで──そんな彼らを、流衣は羨ましく思っていた。





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