第4章 ヒーロー基礎学
なら、運次第だが、こんな時に都合よく良い組み合わせになれるとは思わない。
そこまで楽観的にはなれなかった。
先程教室で轟に話しかけられたが、彼は某有名ヒーローの息子だったはず。
下手をすると、親から自分の事情を薄らと聞いているのかもしれない。
そうするとどうだ、本当に拙い事になりはしないか。
口数の多いタイプには見えなかったが、他の生徒にバラされると拙い。しかし、口止めしようにも、自分の心配は杞憂でしかなくて、こちらの事情を何一つ知らなかった場合、墓穴を掘ってしまう事になるのだ。
──少なくとも、ただのクラスメイトだからって理由で話しかけてきたわけではなさそうに見えた。
──それって、結構…拙いんだよなぁ…
どうしたものかと考えていると、コンビが発表された。