第24章 林間合宿──私情
昨日よりは美味しく仕上がった料理を平らげ、A組勢はワクワクとしている。
「腹も膨れた皿も洗った!おつぎは…」
「肝を試す時間だー!!」
ピクシーボブの言葉に、いよいよかと嬉しそうにガッツポーズを決める芦戸。
しかし、相澤がそれに水を差した。
「その前に、大変心苦しいが…補習連中はこれから俺と補習授業だ」
「ウソだろ!?」
図らずして男子のような口調になる芦戸だが、それを誰もが辛そうに見守っていた。
「すまんな、日中の訓練が思ったより疎かになってたのでこっちを削る」
「「「「「うわああ勘弁してくれえ試させてくれえ!!」」」」」
補習組が叫ぶ。
それを捕縛しながら、隣に立っていた流衣に相澤は話しかけた。
「で、お前はどうする?」
「…私も補習がいいな」
肝試しよりも、少人数での補習の方が親密になれるよ!
などと、それらしい事ばかりを口にする流衣。
相澤も考える。
──くじでペアを決めるから…性欲の権化と当たったりなんかしたら………。
「そうだな、お前も補習だ。連中と仲良くなれ」
あっさりと頷いた相澤を見ていたブラドキングは、溜息を吐いた。
「私情、持ち込みまくりだな…」