第15章 特別な少女
教室中が湧いた。
ヒーロー名の考案は、心躍るものなのだろう。
自分は学生時代、マイクに付けてもらったものをそのまま使用しているが──自分ほど拘りのないヒーローは少ないのだろう。
しかしやはり、流衣は机に突っ伏している。
本当に暇なんだろうな、と思い相澤は内心苦笑した。
「この時決めた名がプロ名になってる人、多いからね!」
そう言って入ってきたミッドナイトに生徒たちを任せ、相澤は流衣を呼び出した。
「あー…時暮に話がある。他の奴らはミッドナイトさんに査定してもらいつつ、決めておけ」