第12章 友達、そして覚悟
「え、本当に!?!?いいの!?!?興味持ったの!?」
「うん、ちゃんとヒーローになりたいと思って」
「そうか…USJ事件には直接関与してないとは言え、やっぱり時暮さんにもショックは大きかったのかな…担任の相澤先生も大怪我をしたし、目には後遺症が遺るって聞いたからそれは当然時暮さんの耳にも届いてるだろうし…先生たちとは元々知り合いっぽい雰囲気も出てるし、やっぱりそれにも関係があるのかな、いやでも早とちりはいけないぞ、」
いつもの癖でブツブツ呟き始める緑谷。
恋人といても相変わらずなんだなと温かく見守るクラスメイト、ぽかんとしている流衣。
「あ、あのー…緑谷?忙しい感じ?」
「!!っあ、全然忙しくないよ!!!ごめんねいつもの癖で……えっと、今度の日曜日とかどうかな?」
「ありがと、じゃあ連絡先教えて?」
──付き合ってるのに連絡先の交換してなかったの!?!?
クラスメイトたちは全員そんな事を思ったが、当然、2人は恋人である訳ではない。