休載P4A 【 My happy definition】
第16章 (アニメの12話)
「よし、弱まったよ!」
「わかった、いけっジライヤ!」
ジライヤに続きトモエたちも強い一撃を与え、勇者の姿が崩れた。勇者の姿をしていたドットのブロックの間をすり抜け、悠は武器を片手にペルソナは出さないで飛び掛かったのだ。
「悠!?いくらなんでも、無茶だよ!?」
「悠先輩っ!
悠先輩の反応がシャドウの中で点滅してる…長くそこにいると危険だよっ」
悠がシャドウに突撃し、悠の姿が隠れたまま勇者の姿にシャドウは戻ってしまった。りせちゃんが言うようにシャドウの中に長くいるのはいろいろと危険な状況だと思う。はやく中から救い出さなくてはいけない。
「どうしよう、鳴上くんが」
「これ攻撃して大丈夫なのかな…」
「ちっ、どうすれってんだっ」
みんなもばらばらになり、士気が下がってしまった。戸惑っているみたいで攻撃をしても勇者のシャドウには大したダメージにならない。
「みんな、聞いてっ」
「えっ、ルナ?」
「早く鳴上を助けないとっ!」
「その助ける作戦っていうか、みんなまとまんなきゃ」
ピタッとみんなの動きが止まり、私のほうを向いた。怖く感じたのは一瞬で、とにかく悠を助けたい気持ちが勝った。
「中に悠がいるから、きっとダメージも悠にいっちゃうかもしれない。だから勇者のブロックをギリギリで崩せるくらいのダメージを与えて、できればジライヤがその崩れたブロックをくぐって悠を助けてくれないかな。
悠を待たせるわけにもいかない、この作戦でやってみない?」
ラメトクの手がそっと背中を支えてくれていた。勇気をくれた。
「ルナ!それ乗ったぜっ」
「うん、一番いい考えじゃない」
「火加減は任せてっ」
もう一度私はシャドウの防御を弱め、先ほどよりは弱い攻撃で勇者のシャドウを攻撃した。