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休載P4A 【 My happy definition】

第15章 可愛い後輩(アニメの11話)




7月11日


亡くなったモロキンに代わり、また濃ゆい先生が私たちの担任となった。もっとこう、控えめな先生にしてほしいと思わず思ってしまう。

柏木先生が入ってきた時から、近くの席の生徒みんなあんぐりと口を開けている。そりゃ誰も想像していなかったもんね。くねくねと、セクシーさを強調させるようなこれまたしぐさがすごい。


「あ、来週から期末試験だから、私に見とれてお勉強サボっちゃ、だ・め・よ?」


すっかり忘れていた期末試験という爆弾ワードも投下され、いろいろと気がめいってしまう。

「モロキンから柏木ってどんな強烈コンボだよ…」

「豊富な人材…」


思わず悠の言葉に吹いてしまい、柏木先生にぎろりと睨まれてしまった。


来週に待ち受ける試験の話をしながら、みんなで学校を出て校門を通りかかった時だ。


「雪子ぉ」

小さくつぶやかれた声に、私たちはみんな反応した。背筋がぞくっとするような声だ。

「げっ、あいつってだいぶ前だけど雪子に声かけてきたやつ!」
「なぁ、来いよ雪子、俺の世界へっ!」

いきなり黄色いトレーナーの男、と言っても年齢は同じくらいだが、彼は無理やり雪子の腕をつかみ自分へと引き寄せようとした。すばやく反応した千枝が雪子から引きはがし男を突き飛ばした。

「ちょっとやめなっ」
「何するんだよ、邪魔しやがって!
雪子は俺とくるよな?なぁ?」

正直言って気持ち悪かった、これがストーカーというものなのだろうか。私も千枝に続き雪子をかばうように立った。


「えっと…だれ?会ったことないよね?」
「そうなの?」
「記憶から完全消去してるよ」

なんだか少しずれた意味で戸惑いを見せる雪子に少し拍子抜けしてしまった。後ろから巽くんの声がし、彼が雪子に声をかけている男に話しかけるとびっくりしたのか走り去ってしまった。




試験はあっという間に終わってしまった。試験までの間は悠とともに勉強し、菜々子も一緒に宿題のドリルを進めた。悠はコツコツと勉強もしていたようで、私はわからないところを教えてもらった。

試験明けフードコートに集まると巽くんは撃沈してたり、クマくんは前に買った服のこともありジュネスで住み込みで働いているようだ。あえて着ぐるみを着たままにすることで子供も喜び、クマくんもお話が好きなのでぴったりの仕事なのかもしれない。


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