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休載P4A 【 My happy definition】

第15章 可愛い後輩(アニメの11話)




「場所移して、ごめんね。話聞かれちゃうとまたおばあちゃん心配しちゃうから」
「りせちゃんのこと、とても大事みたいだもんね」
「ありがと、ルナ先輩」


いつのまにか堂島先輩からルナ先輩に代わって、くすぐったい気持ちもあるが嬉しい。部活とかには縁がないので、名前の先輩呼びは青春みたいな感じでいいものだ。


「犯人の顔は見てないんだ、気が付いたらもう向こうの世界だった。

ぁの、その…助けてくれて、ありがとねっ」

しんみりした表情から一変し、すごいかわいらしい笑顔になっていた。陽介くんも大喜びしている。

「やばっかわいい!今確かに実感してるぜ!本物のりせち―!」
「ねえ先輩、私がいないと困る?私の力必要?」
「あぁ、りせがいてくれると心強い」


悠はクマくんから預かっていたりせちゃん用のメガネを差し出すと、りせちゃんはとてもうれしそうにメガネをかけた。

「これ、みんなあっちでかけてたもんね」
「向こうでかけると、霧が晴れて見えるの」
「あっ、すごいもやもやしてたもんね」

「じゃ、あらためてよろしく」
「うんっ、これで仲間だね」
「りせちーと仲間っきたぜ!俺のバラ色の青春時代!」


軽く雑談をしてから、日も沈んできたので解散することになった。なんだか悠と2人で帰るのは久しぶりな感じがする。ずっとみんなと一緒だったからなのだろうか。

「りせちゃんも仲間になって、すごい心強いね」
「あぁ、みんな頼りになるし、この調子ならきっと解決できるさ」
「私もそう思う。悠ってすごいよね、こんなにもみんなが信頼してついてくるのって、才能っていうか、魅力的な人なんだね」
「えっ」

不思議そうな顔をされてしまった。仲間、友達、そういう今までの私にはなかったものがたくさんできて、感極まってくさいセリフを口にしてしまったのかもしれない。

「ごめん、あんまりこんな経験したことなくって、とにかくうれしいの私」
「謝らなくていい、ルナだって十分魅力的」
「そうかな、そんな風に思ってもらえるような人になりたい」
「なってるから、そんなに強がるな。
もっと肩の力抜いて」

そっと肩に触れられた悠の手。ほんのり彼の重みを感じ、これが信頼の重さなのではないかと、思わず口が緩んでしまった。



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