休載P4A 【 My happy definition】
第15章 可愛い後輩(アニメの11話)
「本当に誰もテレビの中には来なかったって言うんだな」
「そうクマ!クマはたった1人で復活に向けて励んでいたよっ」
「クマくんすっかり丸く戻ったもんね、すごい努力家」
「おぉ~やっぱりルナちゃんはわかってくれるクマね!」
えへんとエラそうなポーズを決めるクマくんはなかなか決まっていた。
「ということはモロキンはあっちの世界には入ってないってことだよな」
「こっちの世界で殺されたっていうことか…」
「模倣犯、みたいなかんじなのかな」
「それともテレビの世界じゃ殺せれないってわかったからかも」
「うん、そのほうが可能性高いかもね」
模倣犯、そんな気がしたがみんなの意見はどちらかと、犯人が手口を変えたのではないか、という意見で落ち着いた。確かに雪子、父、巽くん、りせちゃんと4人助けたことになる、手口を変えてくるのかもしれない。
「それにしても暑いクマね」
と、クマくんはチャックを開け、スポっと頭を取り外してしまった。すると中から金髪の美少年がキラキラと生まれたのだった。普段のクマくんよりも、さわやかキャラである。
「ふう~生き返るって感じ!」
じゅ~とジュースのストローを吸い上げ、のどを潤すクマくん。私たちは開いた口が塞がらない。誰もクマくんがこんな中身になっているなんて想像していない。
「ルナちゃんたちを逆なんせねばッて、頑張ってはやしたんだ。後、何か着るものないかな、僕生まれたままの姿だから」
「いや、クマくん裸!?」
「ええっ、ダメっついてきて!!」
「ルナも手伝って」
「うんっ」
私たちはクマくんのまだ履いている下の着ぐるみを持ち上げて急いで衣料コナーへと向かった。
「クマくん、こんなの似合うんじゃない?」
「おぉ~いいね、ブリリアントかな」
「やっふールナちゃんのお墨付きね!」
フリル多めのシャツにシンプルに黒いパンツで、十分クマくんに映える。金髪美少年はすごい。
クマくんが近くに女性用下着コーナーにものすごく反応し、時間がかかってしまったため、先ほど着信音があったメールを見ると悠たちは商店街の方へ向かっているそうだ。
急いでクマくん連れて追いかけなくては!