• テキストサイズ

休載P4A 【 My happy definition】

第14章 本当の自分(アニメの10話)




「本当の、ジブン」
「誰がしゃべっている、くクマっ!?
なんじゃこりゃああ!!」

ぺらぺらになっているクマくんと比べ、シャドウのクマくんはとても怖い顔つきで目を見開いているのが余計に怖く感じさせる。


「まさか、もう一人のクマくんっ」

正直連戦できるような気力じゃない。みんなもそうだろうが、きつすぎる。


「実におろかだ」

シャドウのクマくんから大量の霧が噴出し、私たちのいる空間を包み込んでしまった。

「真実は罪。霧に隠されている。
我は影、真なる我。
何かをつかんでも、それを真実と確かめるすべはない」

クマのシャドウはそのまま姿を変え、とてつもなく大きなクマくんの形をしたものが地面から姿を出しているようだ。シャドウの顔の半分は崩れ落ち、暗い空間から蛍光色の赤と青のぐるぐると不気味な片方の瞳がこちらを見ている。

状況が分かったと思えば、次は強力な風がシャドウへと向かって吹いている。いや、シャドウによって吸い込まれるように風が出現した。何かにつかまっていないと私たちまで吸い込まれてしまう。

先ほどりせちゃんのシャドウと戦って崩れた瓦礫にそれぞれ捕まるが、風はやみそうにない。


「真実を求めるになんの意味がある」

「クマくん、飛ばされちゃう!」

伸ばした手は遅く、クマくんは凧のように風になびかれながらシャドウへと吸い込まれていった。


「そもそも正体すらわからないものをどうやって見つける。
真実などを探すからつらい目に合う」
「どういう意味だ!」

なんだかシャドウの問いかけはクマくんへではなく、事件の謎を突き止めようとしている私たちに投げかけられているような感じがする。今までのシャドウとはどこか違う、うまく言葉が出ないがそんな感情を抱いてしまう。


「真実を教えてやろう、お前たちはここで死ぬ」


より吸い込む力が強くなったところに、りせちゃんはペルソナを召喚した。何かできるのだろうか、戦闘というより彼女のシャドウの時のように分析を始めた。イザナギが飛ばされないように抑えている。


「クマさんのほかに、何かいるみたい」





/ 105ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp