休載P4A 【 My happy definition】
第14章 本当の自分(アニメの10話)
進み続けるとポールが立ててあるステージが中央にあり、それを囲うようにしておそらく観客用の席が広がっている。
私たち全員がこの空間に踏み入れたと同時に、りせちゃんの声が響きわたった。
『れでぃーすえんじぇんとるめぇーん!』
ステージにライトが照らされると、いろんなコスチュームのりせちゃんが下からあがってきた。どれもドラマやCMで見たことあるものだ。陽介くんも興奮している。
するとセンターにも一つ影が下から上がって、スポットライトを強く浴びると、黄色い水着のマヨナカテレビで見たりせちゃんだった。
「お・ま・た・せ」
「うおおお!水着ぃ!」
「うるさいっ!」
ついに陽介くんは千枝に蹴飛ばされた。
「りせのすべてが見たい?
え、どうせうそだって?
だったら、とくとご覧あれ、ホントのあ・た・し」
手品とかで聴くようなBGMに合わせて水着のりせちゃんがポールダンスを始めた。
「俺もあんなんだったんすね…」
「あれは、りせちゃんが抑圧している思念クマ」
「なんか乗り悪い~。
じゃあここで特別ゲスト呼んじゃおうかな」
てれれれれれ、と自分たちでドラムロールを口ずさみ。水着のりせちゃんが示したところを見ると、お豆腐屋さんの格好をしたりせちゃんが座り込んでいた。
「りせちゃんっ」
「やめて、やめよっ!」
私たちがりせちゃんに近づこうとすると、シャドウたちがそれを防ぐように立ちはだかる。
「お客様、踊り子には手を触れず、マナーを守ってください」
シャドウたちは一気に攻撃を仕掛けてきたため、私たちは急いで座席の陰へと隠れよけた。近くに隠れていた巽くんはメガネを落としてしまったようで、霧も濃いのか手探りで探っている。ここは私が何とかしなくては。
「このシャドウ、接近戦じゃなきゃ攻撃効かない」
「打撃なら少しはいけるかな、ペルソナっ」
出てきたラメトクに攻撃を指示すると、みんなより時間はかかるものの倒すことができた。だが、倒してもすぐに新たなシャドウが湧き出てくる。
「あんたなんて、私じゃないっ」
「はぁ、ふざけんじゃないわよっ!!
じゃあどれが本当の私なのよ!!」
「本当の、あたし…」