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休載P4A 【 My happy definition】

第13章 まるきゅん(アニメの9話)



6月23日

マヨナカテレビが映ったことについて話すためみんなで学校の屋上に集まった。


「朝、店の前通ってちらって中見たら、まだいたぞ。
やっぱバラエティみたいになるやつは本人が入った後なんかね」
「あれって入った人自身が生み出しているのかもって前言ってたよね。無意識に出ちゃっているのかもね」
「いなくなる前にぼやって見えるやつ、あれはなんなんだろ」

「やっぱり犯人からの犯行予告なんじゃないか」
「誰に対してなんだろ」
「犯人の心の中が映し出しているとか」

「じゃあ、やっぱりあの男は犯人じゃなかったんすかね」

「はっきりしているのは、久慈川りせが危ないってことだ」
「りせちゃんのこと、ちゃんと見てた方がいいよね…」

放課後、今日はバイトなので陽介くんと一緒に向かうことに。彼も急ぎで手伝いが入ってしまったという。


「ええ、校門のところすごい人だね」
「あーさっき誰か話してたの聞こえたんだけど、りせちーが職員室に制服着ていたとかって」
「もしかして、編入してくるのかもしれないね」

確か年も一つ下とか割と近かったはずと、いつの日かどこからか耳にしたプロフィール情報を思い出した。

「結構マジっぽいのな。りせと同じ学校通ってるとか最高じゃん」
「陽介くんってりせちゃんのファンなの?」
「んーテレビに出てれば見るってくらいかな~、まぁほとんど何見てても出てるって感じだったよな」
「確かにそうかもね。芸能人と同じ学校ってなんかすごいね、考えたこともなかったよ」

「でも、りせちゃん、大変だよね、こんなたくさんの人に追いかけられて…」
「だよなぁ、こりゃあんまりだよな」

ほかの生徒も迷惑そうに下校している。陽介くんが先を歩いてくれるので追って掻い潜るように進んだ。



バイトが終わり家に帰ると、足立さんから聞いたのか私たちがりせちゃんを追っていることをお父さんが知っていて、少しきつく注意されてしまった。

「いや、すまない」
「またケンカ?」
「ううん、菜々子は心配しないで、お父さんに心配かけちゃったみたいなの」


心配かけたくない、という思いはあるのだが0時。テレビにはりせちゃんがはっきりと映っていた。よくない事だがマスコミとか多くの人の目が合ったのに、彼女は攫われてしまったのだ。





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