休載P4A 【 My happy definition】
第13章 まるきゅん(アニメの9話)
6月21日
「やっぱりあれってりせだよな」
「雰囲気少し違くなかった?」
そして陽介くんがまた千枝をからかい、蹴飛ばされてしまった。なぜか雪子はツボっているし。
「先輩らやる気あるんすか」
「「ある!」」
「じゃあ豆腐屋行くんすよね」
「あ、私ちょっと職員室に林間学校の時の作文出していかなきゃだから先に行ってて」
「私たちも用があるし、先に男子たちで行っててよ」
「わかった」
職員室へ向かい、班員の回収した作文を提出。モロキンがちょうどいなかったので、ささっと机の上において退出すると、ちょうど千枝たちもすぐ用事は済んだようで、私たちもお豆腐屋さんへ向かうことにした。
「あれ、3人ともいるね」
「なんかすごくあやしい」
商店街への道を歩いていると、こそこそ建物の影でりせちゃんの後をつけている悠たちがいる。それは、まるでストーカーみたいだった。
私たちは合流したところで、お腹がすいたとい陽介くんの希望で愛屋に出前を頼んだ。私はそこまでお腹がすいていないので、ミニサイズの肉丼を注文した。
「ホントにどこでも届けてくれるんだな」
「あいかちゃんありがとう、はいピッタシだよ」
「まいど~」
それぞれ出前の箱から自分の頼んだものを取り出し食べ始めると、いただきますの声が一つ多く、その声の方を見てみるとなぜか足立さんが座っていた。
「定食は僕ね~」
「なんで刑事さんここにいんの!?」
「堂島さんの指示でっ…ああっ!
聞き込みの途中で偶然君らお昼注文してて、ラッキ~みたいな」
「何でサツと一緒に飯食ってんだか」
「ルナちゃん、ほらお肉1枚上げるよ」
よくわからないが、足立さんからひと切れお肉をどんぶりに乗せてもらった。お父さんは巽くんの件から私たちの行動を気にするようになっている。足立さんまで使ってくるとは。
「動いた」
「えぇーまだお揚げ食べてないよ」
みんなほとんど食べきれなかった料理を申し訳なく建物の隅に並べた。あいかちゃんごめんなさい、次はきちんと時間のある時に食べます!ごちそうさまだけはしっかり言い、私もりせちゃんを追いかけた。