第13章 まるきゅん(アニメの9話)

６月２０日


今日は１日中、久慈川りせの休業報道で話題となっている。しかもここ稲羽市にやってくると情報も出回っている。
私と菜々子、悠にお父さんで晩御飯を食べながら、何度目かわからないりせちーの報道を見ていた。

「りせちゃんに会えるかな」
「会った」
「おにいちゃん、会ったの！？いいなぁー」

私もまさかこんな早くに知っている人がりせちーに会っているなんて思わなかった。悠がうらやましい。

「何もないのが取りえだった田舎町が今年はえらく騒がしいなぁ」
「りせちー何もないといいんだけどね」

追っかけとかも集まってきそうで、りせちーがいるであろうお豆腐屋さんは特に騒がしくなりそうだ。



次の日、朝から雨でお昼でも明かりをつけてないととても暗く感じてしまうほど。放課後はジュネスの屋上でみんなと集まり、話題はやっぱりりせちーだ。

「老舗のお豆腐屋さんって、マル久のことじゃないかしら」
「あそこかー行ったらやっぱ会えんのかな」
「もし今までの事件通りテレビつながりなら、彼女狙われるのかな」
「そうだよね、引っ越してきて、今この町で時の人じゃん」
「俺らの推理パターンなら目を付けられるよな…」
「それじゃあ、山野アナに関係した人よりテレビで話題になった人が狙われるってことかな」
「その線が濃いよね」

とにかくりせちー、りせちゃんの動向を注意することになった。そして今日はこんな雨なのでマヨナカテレビもチェックしなくては。




「もう０時なるかな」

洗濯ものをたたんでいるとこんな時間に。テレビを見てみると、ざざっとマヨナカテレビが写りだした。テレビには水着姿のりせちゃんが。あっという間に消えてしまったが、やっぱり次に狙われるのはりせちゃんなのか。