休載P4A 【 My happy definition】
第12章 林間学校(アニメ8話)
「腐ったミカンはいないかぁ~」
「来た、モロキンだっ」
「隠れろ!」
どこに、って言おうとしたときには悠に引っ張られ一緒の毛布に隠れた。
「ごめんね、悠」
「ありがとうございます」
「えっ私のセリフじゃないのかなっ」
「しっ」
こんなに近くで悠の顔を見たのは初めてで、顔に熱がこもってしまう。暗いから、気づかれないよね?顔を隠そうと腕を動かせば、じっとしててと悠に抑えられてしまった。
「2人とも、眠ったか―」
「眠ってまーす!」
「いいから黙って寝ろっ!」
そう一言いい告げるとモロキンは去っていった。先生も夜に一つ一つテント確認するなんて大変そう。
「なんとかなったな…」
「あぅうう、恥ずかしかった」
「ちょっとルナ顔真っ赤っ」
「千枝言わないでって」
2枚ののペラペラな布団の間に荷物を並べバリケードを作り男子女子と別れて眠ることになった。
「ふふっなんかちょっと楽しいかも」
「じゃあ、おやすみなさい」
千枝と雪子の間にいるのは居心地よく、窮屈には変わりないテントだが私はどうやら眠っていたようだ。
朝方私たちのテントに戻るときに千枝と雪子に言われ、2人はどうやら眠れなかったみたい。
「はぁー終わった」
「あっという間だったな」
「よーし、泳ぐか!」
「先輩らは元気でいいっすね、俺はパスで」
「ノリわりぃなぁ。寝れなかったのか」
「俺はっ添い寝なんてしてねっすよ!!」
私たちは巽くんの勢いに少し引いてしまったが何も言えない。そして、陽介くんはどこから取り出したのか水着を3着渡してきた。
「貸しがあったよなぁ」
「言い返せないかも」
「先輩マジ引くわぁ」
千枝たちと一緒に着替えたのだが、どうも慣れない。水着とか中学の時にあった水泳の授業ぶりなのでは。私が渡されたのはりせちーが着ていそうなリボンがついてピンクのかわいらしいビキニだ。
「おまたせ」
おおっと陽介くんは歓声を上げ、その奥では悠がぐっと親指を立ててくれていた。お父さんからもらったハイカラ水着を着ている。
「どうかな」
「ルナちゃんアイドルみたいっ
もうちょっとほしいけど。なっ鳴上」
「たしかに」
「ひどい」
千枝や雪子も不快なことを言われ、お互いの気持ちは一致した。そりゃあ!と2人といつの間にか鼻血を出してい巽くんを川へと突き飛ばした。