休載P4A 【 My happy definition】
第12章 林間学校(アニメ8話)
「悠たち、薬もらいに行くって」
「うーん、お腹すくなぁ、ご飯どうしよっか」
「出前は?」
「雪子ナイス!」
「え、こんなとこまで来てくれるんすか?」
どこからか現れた巽くんも一緒に出前を頼むと、さっそくあいかちゃんが出前を届けてくれた。はやすぎる!今度家でも頼んでみようかな。
「もしかして、夕飯もお願いするかも」
「まいどあり」
「じゃ、モロキンに見つかる前に食べよっか」
「いただきまーす」
「一年のテント葬式みてぇに静かなんで、こっちきやした」
巽くんは強面系なので仕方ないといえばそうなのかもしれない。でもここが気楽と言ってくれて嬉しく思う。いつの間にか話題は早紀先輩の弟である尚紀くんに移っていった。事件後にはクラスで浮いているらしく、さっき保健委員のところに薬に取りに行った悠たちは尚紀くんに会い心配になったという。
「尚紀っすか?クラスちげぇんで、浮いてるとか知らないっす」
「お前役に立たないなぁ」
「あぁ!ちっめんどくせぇ」
「巽くん?」
彼はそのまま立ち上がり愛屋の丼をそのまま置いていった。
「連れてきましたよ、聞きたいことあるなら直接聞けばいいじゃないっすか」
「クラスで浮いているのか?」
2年生に囲まれて少しおびえているようにも見える尚紀くん。悠にいたっては、直球で聞いてるし。
「そんな風に真正面から聞かれたの初めてです…
逆に気持ちいいくらい」
尚紀くんはやっぱり浮いているようで、すごく気を使われて居心地悪いという。さらには、おうちの手伝いもあり学校を休みがちになり、家では家で近所の人たちにも気を使われてどこにいても辛いみたいだ。
「話して、すっきりしました。
よかったらまた、遊んでください」
「ああ、もちろんだ」
「まってるぜ」
「ぜったに犯人捕まえような」
「うんっ」
被害にあった家族まで苦しみ、生きづらくなってしまう。他の人たちにもこんな思いはさせたくない。
改めて強く私たちは犯人を捕まえようと志した。