休載P4A 【 My happy definition】
第12章 林間学校(アニメ8話)
6月16日
「えええ、ルナバイトなのっ」
「ごめんね、買い物一緒にいけない」
「ご飯の材料は私たちに任せて」
「雪子がいるなら安心だね」
「うんうん、時期女将の目にくるいはなしってね」
もしかすると食品売り場でみんなに会うことができるかもしれないので、ウキウキした足取りで先にバイトへと向かった。
「あっレジにルナいるじゃん」
「そこのレジに並んでみよう」
「千枝に雪子だっ
す、すごい量だね…」
これは林間学校以外に旅館のお使いでも頼まれていたのだろうか。ナマコとか、強力粉とかいったい…
「荷物大丈夫?」
「うん、鳴上くんたちも来てるし」
「そっか、私も明日は荷物持つから、多めに悠に持たせていいからね」
「助かるよーすごい量になっちゃったからね」
すごい量?聞き返したかったが、次のお客様も待っているのであきらめるしかなかった。少し嫌な予感がする。特に千枝はゴールデンウィークに陽介くんに料理ができないとからかわれてしまったようで、気にしているみたい。
うまく作ってくれるといいなぁ。私の班は、他は4人のところ5人であるため、この調理の時間に余裕ありそうだからと、モロキンにテントがしっかり立っているか確認してほしいと頼まれてしまったのだ。もちろんほかのクラスの子も数人いるようなので時間はあんまりかからないと思うんだけれども。
「それで、千枝と雪子が買ったもの見てないの?」
「見てないな。でもカレー作るって言ってた」
「そ、そうなの?まぁ、玉ねぎとかも入ってたし…」
2人で食材は持って帰ったみたいなので、やっぱり雪子の旅館で使う食材だったのだろう。
「ジュネス行ったの?いいなぁ~」
「林間学校で使う食材かった。明日、帰れない」
「菜々子平気だよ」
もしお父さんも帰ってこれない可能性もあるので、下手に言って期待させたくない。帰ってきてくれれば菜々子にはサプライズになってくれるといいんだけれど。
「お姉ちゃん、みてみてっ」
「え、すごいっ」
菜々子の握られた手に赤いゴムが人差し指と中指に見えていたものが、手を開くと薬指と小指に移動したのだ。
「菜々子マジシャンだね」
「やったねお兄ちゃん!」
「やったな」