休載P4A 【 My happy definition】
第10章 熱帯天国(アニメの7話)
「うぅ、あんたしつこいっ」
悠のペルソナにより弱り始めた巽くんのシャドウ。そのシャドウに向かって巽くんがストラップを握りしめ、近づいていく。
「あぁ、そうだよっ
俺は、かわいいもんが好きなんだよぉお!!」
巽くんはそのまま自身のこぶしでシャドウを倒してしまった。
「あぁあああんっ受け止めてぇえええっ」
「その、うれしかったぜ、かわいいって言ってもらえて」
「あぁ」
だが、人の姿に戻ったシャドウは、よろよろとまだ巽くんへと向かった。
「受け入れてよーっ」
「やめろっつてんだろ!!ったく、情けないぜ。
こんなのが俺の中にいるってな。
拒絶されるのが怖くてビビッてよ自分から嫌われようとしているチキン野郎だ。
知ってらぁ、てめえは俺で、俺は手前だ」
「うん」
するとシャドウは大きく黒い稲妻を片手に持ったペルソナへと姿を変えた。
「これが完二君のペルソナ」
「男らしいじゃん」
確かに男の子らしい、ドクロとか巽くんぽい気がする。巽くんのペルソナが姿を消すと、一気に疲れが来たのか彼は崩れ落ちつぃまった。
それからは、巽くんはしばらく安静にするため学校を休んでいた。彼が次に登校してきたのは6月に入ったころ。
巽くんも一緒にみんなで屋上で集まった。改めてうさぎのストラップを見せてもらうと、ほんとうにかわいい。
「かわいいね、今度作り方教えてほしいな。妹と一緒に作ってみたくって」
「か、かわっ」
「あっ、困らせちゃったかな」
「い、いや、…いえ、なんともないっす」
「てゆか敬語使えるんだね」
「まぁ、先輩見たいっすからね。
それより、いったいどこのどいつが俺をテレビに入れたっていうんすっか」
「それを今、私たちが探しているの」
「それ、俺も頭数入れてもらっていいっすか!」
「まじでっ!?すごい戦力なるんじゃねえか」
「そうだな、もちろん」
「あざっす!先輩らのために命はるっす!!」
なんだか賑やかになりそうで、犯人捜しはもちろんだが、みんなでいろんなことして遊んでみたいな、と思ってしまう。私から誘っても、みんな来てくれるのだろうか。
最初は、みんなで編みぐるみしたいな。