休載P4A 【 My happy definition】
第10章 熱帯天国(アニメの7話)
進んでいくと開けたところに出たようだ。入ってすぐには大きな赤い垂れ幕が下りてあり、そっと覗いてみてみた。
「ウホッホ~」
「うわぁ」
「これはこれはっ、ご注目ありがとうございまぁす。
ボク、完二ぃ☆」
「「ペルソナっ!」」
「悠、陽介くんっ!?」
「ちょっと待った、早いってば!」
千枝とともに2人を制止するも、止めるなと言われてしまった。その間も巽くんのシャドウは、うねうねとポーズを決めている。
「あ・や・し・い、熱帯天国から~お送りしていまっす。
あつ~~い湯気のせいで胸がビンビンしちゃぁうっ」
「うおぉあちゃあああ」
「千枝までっ、だめだよっ」
「ごめん、なんかムカついて」
「だよな」
わちゃわちゃしていると、巽くんのシャドウがテレビのよくあるタイトルのようなものを出現させた。
「ええ、なんか文字が見えたよ、すごいね」
「ルナ感心してる場合じゃないって」
「たしか天城の時もあんなかんじだったよな」
「え、嘘」
こ、こんな変な感じになっちゃうのだろうか。たぶん、私のシャドウはこんなことをしていなかったと信じたい。
「ルナの時はなかったぞ」
「ホント、悠?よかったかな」
「少し見たかった」
「そんなこと言わないでよっ」
「それじゃあ、奥まで…
あっ、突・入。いくぜごらぁああ」
「あ、いっちゃう」
追いかけようとしたところに、またもや先ほどのシャドウが何体も現れた。なんかムカつく、と一言漏らした雪子によりシャドウたちは一掃された。
「なんか花村の言う気持ち悪いのわかってきたかも」
「また変なの出てきたら、灰にしてやる」
「いいんじゃないか」
「いやよくねーよ!」
「とにかく、先に進もう」
「そうだな、そんで早く出よう」