• テキストサイズ

休載P4A 【 My happy definition】

第8章 (私の話②)



「ラメトク」

名を呼ぶと、すっと出てきた。疲れのせいなのか、ラメトクが現れると息苦しくなった。でも、私にできることがある。語りかけてくれてあるわけではないが、ラメトクが教えてくれたような気がする。

「メディラマ」

「わっ、治った!」
「ルナちゃんありがとう、もう気力がたりなくって」
「うわっ、すごく疲れるね」

立っていられなく、重っきり膝をついてしまった。ラメトクは消えていたが、心が暖かくなったように感じた。

「ルナも疲れてるんだ、早く戻ろう」
「そうだな悠。ほら、クマたのんだぜ」
「ヨースケはクマ使い荒いクマ」

と言いながら、クマはどこからかテレビを出現させた。テレビ?

「ルナはまだわかんないよね、元気になってから説明するから、今はとにかく戻ろ」
「うん、わかったよ」

立ち上がると、ピリピリと足がしびれてるのと、強い緊張感からかうまく歩けない。

「ほら、掴まって」
「悠くん、ありがとう」

私に向けて差し出してくれた手をとった。私のペースに合わせて進んでくれる悠くん。すこし照れくさい気もする。

「あー、ルナちゃんの叔父さん、いつのまにか気失ってたんだな」
「ホントね、このまま置いてっちゃおか」
「ちょっと雪子さん!?花村、男子なんだし向こうまで背負ってよね」
「いやいや、結構身長あるし、手伝ってよな」
「陽介くん、千枝、お父さん連れてくれてありがとう」
「このくらい朝飯前ってね!」
「あっ、ちょっと花村急にスピード上げないでってば!」

陽介くんと千枝がお父さんの腕を肩に掛けて連れ出してくれた。私も悠くんと一緒にテレビの中へと入った。ぐるぐると気持ち悪く、気づけばジュネスの家電テレビコーナーに座り込んでいた。
/ 105ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp