休載P4A 【 My happy definition】
第8章 (私の話②)
「さぁ、家族になろう。やり直すんだルナ」
「いやよ、なんであなたとなんてっ」
「な、なんだとっ!!俺が、俺がそう言ってやっているのにっ!!わからないっていうのかっ!???」
「さぁ、家族になろう。やり直すんだルナ」
「いやよ、なんであなたとなんてっ」
「な、なんだとっ!!俺が、俺がそう言ってやっているのにっ!!わからないっていうのかっ!???」
「うっ、わ、わたしは「口答えするな!!!」
落ち着いていた様子が嘘のように、怒鳴りちらす父。彼の顔をよく見ると、金色の怪しい瞳をしている。
「あなた、ほんとうにお父さん、なの?」
「何を言いだしたかと思えば、当たり前じゃないか!!父親の顔を忘れたっていうのか!??」
変に刺激すると倍になってかえってくる。父と一緒なのが嫌なのか息苦しくなってきた。立ち上がる気力もなく、できる限り小さくうずくまるようにして座った。
「おい!!なんなんだお前!!!なんで俺にそっくりなんだ!!!」
「あれ、誰かと思えば家族がいなくなった、独りぼっちの俺じゃないか!
どうだ?見てみろ!俺の光!!家族!!!ルナだ!!羨ましいだろ!!!」
バタンと乱暴に誰かが同じ空間に入っていた。そっと顔を上げて見てみると、父がいた。どういうことなのか、全くわからず、2人の父を見比べると、金色の瞳の父の方がまだ優しい瞳をしているように感じた。何か話そうと思ったが、どちらの父も険しい表情になり、怖くてまた私は俯くしかなかった。
「お前が来ちまったせいで、ルナが悲しんでるじゃないか!失せろ!!」
「なんだと!人と同じ顔しやがって!気色悪い、なんなんだお前!!!お前がいなくなりやがれ!!!」
「ここは俺の世界だ、いなくなるのはお前だ!そして、残念なことに俺はお前、お前は俺なんだ。俺は、お前と違って家族を愛せる!!大事にできるんだ!!」
「な、何言ってんだ、お、俺だって「殺したくせに」
金色の瞳をしていない方の父が、壊れたおもちゃのようにガクガクと震えだした。思わず叫びたくなる気持ちを抑え込み、しっかりと手で口を押さえた。すごく嫌な感じがする、怖いとかじゃなく、ほんとうに危険、そんな感じが。