休載P4A 【 My happy definition】
第7章 (私の話)
目が覚めた時にはもうお昼だった。
今日は学校なのに・・
携帯を見ると、お父さんからと足立さんから着信があった。
お父さんからの留守電を1つ聞いて見ると、どうやら私の様子を見に足立さんが来るとか。そして私が休むことを学校に連絡をいれてくれてたようだ。
そのままベットに腰をかけていると、ピンポンとチャイムが鳴った。
足立さんかな。
急いで玄関に向かい、ドアを開ける。
「足立さん、ありがと・・・え」
「久しぶりだね、ルナ」
なぜここに、私の父がいるのだろうか、ドアノブを握る手が滑りそう。
「ど、どうして、ここに」
「いや、なん年ぶりなんだ?我が娘の顔を見たいのは当然のことだろう?」
「か、帰ってください、もう、わたしは」
「いや、違うんだよ、そうだ、そうだよな。
怖いよな、俺が、そうだよな」
ぶつぶつ己の手を見ながら立ち尽くす痩せこけた男。何故ここがわかったのか、何故目の前に立っているのか、信じたくなかった。
「ほんとうに、すまなかった!!!!
おれは、俺は、罰せられなければならないはずなのに・・ぅ、ゔうっ」
玄関先で、落とし穴にでも落ちたのかという勢いで地に伏した父。そして泣いているのであろうか、手で顔が覆われて様子はうかがえない。が、誰かに父を見られたくない、という思いから思わず腕を引っ張り家の中へと入れてしまった。
どうしよう。どうすれば・・
真っ先にお父さんの顔が浮かんだが、また堂島家のチャイムが鳴り響く。
今度こそ、足立さんのはず。彼なら警察であるし、信頼できる人だ。すがる思いで、だけども恐る恐ると玄関の戸を開ける。
「ルナちゃん、連絡してたんだけど、見てくれてたかな?」
「足立さん!!!」
思わず彼の手を握っていたが、そんなことを考えている間も無く、口が動いていた。
「ど、どうしよう、私、わたしの父が、父親が来て」
足立さんのとぼけた顔が、突然と怖い表情になる。
「どこにいるのかな」
「わたし、わかんなくて、家にあげちゃって・・」
そうだ、無理やり家にあげたのはいいが、そのあとが覚えていない。玄関から先には進めでいないし、なんだか様子がおかしかった父だ、そのままうずくまっているであろう。