休載P4A 【 My happy definition】
第5章 乙女騎士と籠の姫(アニメの3話4話)
4月16日
朝のニュースで、再放送だが雪子がインタビューを受けていた映像が流れていた。ほかに放送するニュースもないのだろうか。
それにしても天城屋旅館もとても忙しそう。インタビュー、別の人が答えてあげればいいのに、とも思うが天城家としての立場もあり、そして自身の旅館への思いも強いのかもしれない。
学校につくと、千枝があわただしく教室へと入ってきた。
「千枝、どうしたの?」
「ルナっ!雪子来ている?
雪子から連絡来てない??しらない!?」
急いで携帯を確認するも、メールも着信も特になかった。
「電話も出てくれないし、どうしよっ」
最近は本当に物騒になってしまったからだろう。すぐに千枝が心配するのも分かった
「私も連絡入れてみるよ」
「ありがとうルナ」
「それにマヨナカテレビ!昨日雪子が写ってた!」
「まさか・・」
陽介くんが小さくつぶやいた。最近みんなマヨナカテレビの話をよくしている。それと雪子が関係あるのだろうか。
「やめてよっ!!」
千枝の様子もただ事ではない・・
「家、忙しいのかもしれない」
「そうだよね、悠くんの言うとおりだよ」
「そうだよ!きっとそうだよね!」
気を取り直した千枝が旅館へと向かおうとしたときに、彼女の携帯から着信音が流れてきた。雪子からのようで、私たちは一安心した。
学校が終わり、バイトはお休み。まっすぐ帰ろうと思っていると千枝たちに誘われてしまった。
「ねー、ジュネス寄って帰らない?調べたいことがあるんだよー」
「調べたいこと?」
「そっか、ルナちゃんはまだ知らないもんな」
「いや、菜々子が待っているから、私は先に帰るよ」
「そうか、残念だ」
悠くんも一緒に来てほしかったみたいだ。それにしてもジュネスで調べものか、なにか欲しいものでもあるのかな。新しいテレビとか。
「そうだ、悠くん。お使い頼んでもいいかな」
「おう、任せろ」
「男の子だもんね、今メモに書いちゃうから、よろしくね」
「鳴上はいいよなー帰ったらルナちゃんのご飯だもんな」
「うらやましいだろ」
買い物メモを書いているときに変な会話が聞こえたが、気にしないでおこう。