休載P4A 【 My happy definition】
第5章 乙女騎士と籠の姫(アニメの3話4話)
気持ちが落ち込んだまま家事をやっていた気がする。もう自室のベットに寝転んでいるが、全然覚えてない。
お父さんからは連絡あって、一度朝方に帰ってくるみたい。そして物騒だからと、バイトを控えるか1人にならないようにって。
「お姉ちゃん、起きてる?」
ドアが古びた音を立てて、ひっそりと開けられた。薄いピンク色のパジャマを着た菜々子。
「菜々子~おいで」
「うんーっ!」
布団をめくり菜々子を呼べば、吸い込まれるように来てくれた。まだまだ小さい彼女をぎゅーーっと抱きしめると菜々子からもぎゅっと返してくれる。
「お姉ちゃん、菜々子はずっとお姉ちゃんと一緒にいるからねっ」
「ありがとう、菜々子。私もずっと菜々子と一緒だよ」
そのまま2人で夢の中へと沈んでいった。奈々子のおかげで怖い夢もみないで眠ることができた。
「おぉ、ルナ起きていたのか」
「うん、お弁当も用意したから、食べてね。ちゃんとしたもの食べれてないでしょ」
「助かる。
あーー、小西さんのことは、残念だった。だが、俺は絶対に犯人を捕まえてやる。昨日も電話で言ったが、1人で出歩くな、菜々子にも伝えておいてくれ」
「ありがとう、菜々子とも一緒にいるようにするよ。
悠くんもいるし、私たちは大丈夫」
「そうだな」
お父さんがシャワーを浴びている間に、荷物を詰め替えておいた。少し多めの着替え。ネクタイもくしゃくしゃになっているので、いくつか入れておいた。
「じゃあ、いってくる。バイトの帰りも連絡くれれば、俺か足立かが迎えにいく」
「わかったって。ほら、いってらっしゃい」