第4章 御伽草
二人で恥ずかしくなったのは、後にも先にも、これが最後だろう。
たかが知れてる知識でどうにかなるのだろうか。
ノートや教科書を広げたまま、その薄い肌に吸い付く。
力加減が全く出来ない己を恥じた。
あっという間に壊れそうなその身体は、加減が難しく、だが内に燃える激しい獣のような情欲には勝てない。
可愛らしい私服を寛げ、本能の赴くまま、触れたい所に指を這わす。
「ん…っ!あっ……」
身体を捩ってその反応を見るに、悪くはないようだ。
恋愛小説の濡れ場を思い出し、薄く小さい唇にキスをする。
かちっと歯が当たる。
角度を変え、徐々に息を吸おうと薄く開くそこに、舌を入れる。
歯列、上顎に這わせ、少しずつ上がる息を確認しては満足した。
首筋、鎖骨に痕を残すようにその薄い肌を吸い上げる。
真っ白で透明な肌に華が咲くと、まるで自分の物になったかのように欲が腹で渦巻いていく。
「…っ」
少し自分の余裕が出て、の顔を見るが、恥ずかしそうにその目は固く閉じられていた。
さらに服をくつろげ、下着を捲ると、桃色の先端がたゆむ。
「やぁ…」
手で隠そうとするのを邪魔し、細い手首をどかす。
「は、恥ずかしい……!!」
赤子の様に吸い付き、刺激を与えると、か細い彼女の声が一気に甘さを加える。
「いやぁっ、ん…っ!こえ、こえがぁっ…!!」
ひくひくと小刻みに震えながら、俺の与える刺激を受け入れる。
それが、あまりにも淫靡で、視覚だけで頭が熱くなっていく。
(夢中になるって、スポーツ以外でも、こんなに……)
下着越しから濡れた真ん中の割れ目に指を這わす。
ぷっくりと浮き出たそれを爪で引っ掻くように擦る。
「あ、ぁぁっん…!だ!だめ、だめ、っぅやめてえっ、なんか、なんか、キちゃっ…!!」
継続して刺激すると、背中を反らせ、爪先を丸めて果てた。
下着が更にじわっと濡れた。
ぬるぬるとした蜜を指に絡め、そのまま中に入れる。
「んんんぅっ…!」
苦しそうな声がする。
「大丈夫か?」
「ん、だ、大丈夫……」