第2章 UBの襲来
「ウルトラビースト...本当に存在したんだ...」
何処が顔なのか全くわからないウツロイド。何を考えているのかすらもわからない。
ウルトラビーストはこの地の財団や博士が研究しているが、未だに詳しいことはわかっていないという。
ただ一つ、わかっていることは...
(無茶苦茶危険、なんだっけか...)
「だが、アローラの海に手ぇ出すんなら容赦しねぇ!サニーゴ!」
「サニ!」(了解!)
「棘キャノンで追っ払え!」
すぐさまサニーゴに指示を出すシアン。しかし...
「っ、あんま効いてねぇな...?!サニーゴ、よけろ!」
ウツロイドはサニーゴ向けてチャージビームを放ってきた。
岩タイプのウツロイドに、ノーマル技は大したダメージにはならない。しかしサニーゴは水タイプ。いくらタイプ不一致とは言え、電気技は痛い。
「あれで岩、毒タイプって、幾らなんでも可笑しいだろ...しかも結構色んなタイプの技覚えてるみてぇだし、厄介だな...どうするか...」
シアンが考えている時だった。
「サ、サニ~!」(ちょ、離せ~!)
「あ、サニーゴを離せ、この野郎!」
なんとウツロイドは一瞬の隙を見てサニーゴを抱え、ウルトラホールの中に引摺り込もうとしていたのだ。シアンにとって、サニーゴは最高のパートナーであり、かけがえのない家族。自らウツロイドに飛びかかり、サニーゴから引き離そうとした。が...
「な、嘘だろ!やめろ!」
ウツロイドはそのままシアンごとウルトラホールの中に戻ってしまったのだった。
ウツロイドが去った後のアローラの海は、そのまま何事も無かったかのようにいつも通りの海に戻っていった。
無理やりウルトラホールに引摺り込まれたシアンとサニーゴ。
上も下も、よくわからない空間にいる。
「クソッ、いい加減、離せっつーの!サニーゴ、熱湯!」
シアンは容赦なく熱湯を指示し、もろに食らったウツロイドはそのままサニーゴとシアンを離してしまった。
離してしまったのはいいのだが...
「じぇるるっぷ...」
ウツロイドはそのままどこかに行ってしまった。
そしてシアンとサニーゴはと言うと...