第2章 UBの襲来
この世界に住む不思議な生き物、動物図鑑には載っていない、『ポケットモンスター』、縮めて『ポケモン』。
この物語は、レスキュー隊である少女とその家族達の冒険と、その過去を見つめ直すストーリーである。
本日もアローラの空は快晴。海は穏やか。
しかし、その砂浜では...
「スカル団、まぁたテメェ等か!いい加減にしねぇとぶっ飛ばすぞ!」
平穏な気候に似合わない怒声が響いていました。
「サニーゴ、刺キャノンで追っ払「ペリィィ!」っておい!ペリッパーストップ!」
「「ギャアァァァァ!」」
男口調の少女とポケモン達の活躍により、スカル団、撤退。
「「お、覚えてろ~!」」
「忘れとくわ、アホ」
この少女はシアン。家族とポケモン達と共にアローラの海を守るポケモンレスキュー隊員である。
「ペリッパー、アイツ等が嫌いなのはわかるけど、せめて水鉄砲にしてやれよ」
「ペリ」(無理)
どっか抜けてる気もするけど、彼女達のおかげで、今日もアローラの海は平和なようです。
...しかし、その平和な海を守る少女とポケモン達にこのあととんでもない事が起きようとは、誰も知るよしも無かったのだった。
少女とポケモン達の運命が左右されるこの日、アローラの空には暗雲が立ち込めていた。
「なんだろ、嫌な予感しかしねぇな...」
「サニ」(確かに)
通常よりも強い風が吹き付ける中、シアンはいつものビーチで自身のパートナーであるサニーゴに頭の上に乗せ、空を見上げていた。
その時だった。
「じぇるるっぷ!」
突然空に穴が空いたと思うと、そこから見たこともない生物が現れたのだ。
「なんだアレ...ポケモン、なのか...?」
「サニ...?」(誰...?)
シアンはこの地の博士から貰ったポケモン図鑑をその生物に翳した。
「ウツロイド きせいポケモン。 なぞに つつまれた UBの いっしゅ。 まちゆく ひとが きせいされ あばれだす すがたが もくげきされた」
無機質な音声で読み上げられた文章に、シアンは顔を真っ青にさせた。