第4章 宴
「ふぅ...まずコイツが珊瑚ポケモンのサニーゴ。うちのパートナーなんだ!」
「サニッ!」(よろしく!)
ペリっパーの暴走を止めてまずシアンが紹介したのは、最初に落ちてきた時にも一緒にいた珊瑚のような生物。シアンの頭に乗っているが、重くはないのだろうかと、船員達は思った。
「で、こっちが乗り物ポケモンのラプラス。歌が滅茶苦茶上手いんだ!」
「キュワァ~」(ど~も~)
次は甲羅がついた恐竜のような生物。甲板ではなく、海上から声を上げた。
「次はソリストポケモンのアシレーヌ。コイツはうちのポケモンじゃなくて母さんのなんだ。因みにこんな見た目だけど♂」
「レーヌ!」(宜しくね!)
船員達は思った。
どっからどう見ても♀でしかない、と。
「コイツは凶悪ポケモンのギャラドス。うちが初めてゲットしたポケモンなんだ。因みにこんな見た目だけど♀」
「ギャア~!」(よろしくね~!)
またまた船員達は思った。
さっきのアシレーヌと性別逆ではないかと。そして海王類と間違えそうだとも。
「んで、うちの足下にいるのが海鼬ポケモンのブイゼル。まだ生まれたばかりなんだ」
「...ぶぃ」(...ども)
((((可愛い...))))
「最後に、さっきから攻撃しようとしてるのが水鳥ポケモンのペリッパー。コイツ、人間に虐められてたから人間不信なんだ、だから落ち着けペリッパー」
「ペリ、ペリィィ!」(ケッ、よろしくなんてしないからな人間共!)
((((だからずっとこっち睨み付けてるのか...))))
「折角だ、いっちょ景気付けにパフォーマンスでもするか!」
「パフォーマンス?」
「見てれやわかるって」
そう言うとシアンは船の縁に立った。
「行くぞ!ラプラス、空に向かって竜の波動!サニーゴ、一緒にバブル光線!からのサイコキネシス!」
青紫色の光線の周りに幾つもの水球が浮かび、神秘的な光に包まれその形を留める。
「ギャラドス、竜の波動の中心に雷!」
一瞬光った雷が竜の波動の中心を貫き、そして、
パァン!
と光となって弾けた。