第3章 構って欲しいだけ
蓮side
「うおぉぉぉー!蓮ー!!」
「うお!?」
後から勢い良く抱きついてきたのは賢人。
「寂しかったぞ!!」
「ご、ごめん・・・」
「熱下がったのか?」
「何とか・・・けど・・・」
「まだどこか具合が悪いのか?」
「いや・・・郁翔にうつった。」
「まじかよ。」
朝様子がおかしかったから熱を計らせた。
38℃を超えていた。
今日1日は休めと言ったのに、それを聞かずに働いている。
家帰って倒れてたらどうしよ。
「・・・あのさ・・・」
「ん?」
「ちょっと聞きたいんだけど。その・・・性行為って好きでもない奴と出来るか?」
「なっ・・・蓮、お前・・・したのか?」
「いや、えっと・・・そーじゃなくて!ちょっと気になって・・・////」
流石に本当のことは言えない。
「だよなー!良かったー!蓮はまだ綺麗なままで!」
「どーゆー意味だ。」
「そうだなー・・・俺、恋愛とかした事ねぇから分かんねぇけど、普通は好きな人とするんじゃねーの?」
そうだよな・・・じゃあ、やっぱり郁翔は・・・俺の事・・・
「あ!でも、浮気癖あるなら別かもな!特にモテるやつとか選び放題な訳だし、好きな時にヤれる。」
「・・・お前そーなのか?」
「俺?俺、別にモテねーし。人好きになったことないから。」
「あっそ。」
実際モテてるの自覚なしかよ。
やっぱ俺の考えすぎか?
アイツモテるし。
構って欲しかっただけって言ってたし。
俺の勝手な欲望が混じって勘違いしてたのかもな。