第1章 俺の執事
蓮side
「ご馳走。」
両親とは離れて暮らしている。
俺が1人暮らしをしたいと言い出したら、この家を建ててくれた。
そして、郁翔も付いてきた。
……これじゃ1人暮らしじゃねぇだろ!!
と言ったが正直、嬉しかった。
好きな奴が付いてきてくれて、料理も掃除も出来ない俺とっては凄く助かる。
「蓮様。」
「なに?」
「口、付いてます。」
そう言ってナプキンで口元を拭いてくれた。
「ありがと。」
「……全く……寝癖といい、身だしなみといい……まだまだ子供ですね。本当に高校生ですか?」
馬鹿にしたような言い方で言ってきた。
「……うっせぇな。お前本当に俺のこと主人と思ってんのかよ。一言多いし。」
「思ってますよ?だからこうやって蓮様の執事としてお世話してるじゃないですか。ほらほらおしゃべりしてる暇なんてありません。急ぎますよ。」
俺を抱えあげ部屋まで向かう。
「お、降ろせ!自分で歩ける!////」
「あなたがその短くノロマな足で歩くよりはこうした方が速いですから。」
「……お前、今しれっと俺の悪口言わなかったか?」
「さぁ、どうでしょう。急いでいるものであまり集中して話せませんので覚えてないです。」
「……いや、思いっきり話せてるだろ。」