第3章 構って欲しいだけ
蓮side
今日は朝から体の調子がおかしい。
目覚ましが鳴る1時間前に目が覚めた。
頭が痛く、吐き気もする。
目も少し回る。
「なんだ……これ……」
郁翔に電話……
いや……流石にこの時間は迷惑か……
アイツも普段ちゃんと寝れてねぇだろうし。
トイレに行きたくなり、フラフラしながらも部屋を出た。
これは本格的にやばい。
すぐそこにトイレはあるのに遠く感じる。
「蓮様!?」
「ん?……いく……と?////」
声が聞こえ後ろを振り抜くと、いつものように綺麗に身だしなみを整えた郁翔がいた。
もう起きてたのか?
「どうされたのですか?!お顔が真っ赤ですよ!?」
心配して駆け寄り俺の背中を支えてくれる。
「あーちょっと具合悪くて……っ!?////」
郁翔が急に顔を近づけて額で熱を確かめた。
近い……
うわ……綺麗な目だな……
「熱あるじゃないですか!?部屋に戻らないと!」
「その前にトイレしたい……」
「それでこんな所に……なぜ早く言ってくれなかったのですか?連絡していただけるとすぐに向かいましたのに。」
「流石に早すぎるかなって……」
「何を今更……私はあなたの執事なのですからそんな事心配なさらなくても……」
そう言って郁翔が肩を支えてくれた。