第3章 構って欲しいだけ
蓮side
「蓮!おはよう!!」
「お、おはよう////」
あー……慣れねぇ……
顔が赤くなる……
「今日も執事に送ってもらったのか?」
「まぁ。」
「たまには歩けよ(笑)」
「うっせぇな……」
朝からこんなやり取りなんかした事なかったから新鮮。
「じゃあさ、今日はお前んちまで歩こうぜ!!」
「え、いやでも郁翔が……」
「郁翔さんって言うんだな。ちゃんと挨拶しないとな。」
「え、あ、うん。てか、郁翔が迎えくるから……」
「電話して伝えればいいだろ。」
「いや……でも……」
郁翔の事だから、危険ですからそんな事許しません!とか言って来そうだよな。
仕方なく電話をかける。
「……はい、郁翔です。」
「あー……今日さ、歩いて帰ってくるから迎えはいいや。」
「何言ってるんですか。危険です。どこで見られてるか分からないのに。誘拐なんてされたら西園寺様が倒れます。」
だよなー。
そう諦めようとした時、賢人が携帯を奪い取って電話を変わった。
「大丈夫ですよ。俺が付いてるんで。お任せ下さい。」
「信用できません。」
「蓮の親友ですよ?大丈夫ですって。」
「……分かりました。よろしくお願いします。」
すげぇ。
郁翔を説得した。
「はい、蓮。」
「お、おう……」
携帯を投げ返され、受け取る。
さすが賢人……