第3章 構って欲しいだけ
蓮side
明日は賢人が家に来るんだ!!
楽しみだな。
「蓮様、早く眠らないと明日遊べませんよ。」
「分かってるよ!!」
今まで遠足の前日は興奮で眠れないとか聞いたことあって「なんだそれ」って感じだったけど、今ならそれが分かる。
「……あの……蓮様……」
「……なんだ?」
郁翔が少し困った表情をして声をかけてきた。
「いえ……しっかり休まれてください。それでは失礼します。」
「?……おぉ……」
なんだ?
……そう言えば今日、郁翔とあんま会話してないような……
勉強教えて貰ったくらいか?
どうしても郁翔の表情が忘れられなかった。
さすがに携帯触りすぎたかもしれない。
もう少し構ってやればよかった。
は?
いやいや!!
アイツはそんなかまちょじゃねぇし!
寧ろ俺の事馬鹿にしてるくらいだからそんなことないはずだ!!
はぁ……もし、いじけてるんだったらすっげぇ嬉しいのに。
それはねぇか。