第2章 新しい友達
蓮side
「へー……広いのな、食堂って。」
「……どーだろ。」
笹木が俺の前に座り、売店で買ってきたパンを頬張っていた。
何で俺なんかと昼飯食べてんだ?
いつもは一人で食べている。
「サッカー部に入れよ。」
「うーん……お前何部?」
「……入ってない。」
「なら俺も入らねぇ。」
「はぁ!?いや、何で?」
「……蓮、友達いねぇの?」
うっ……
まぁ、さっきの見ればわかるよな。
「居ないんじゃなくて作らねぇの。」
「ふーん……なんで?」
「人間関係ってめんどくさいから。」
笹木は食べていたパンを全て食べ終え、袋を丸める。
食べるの早ぇな。
「そうか?……なら俺が友達になってやるよ!」
「なっ!?……いや、いい……////」
「遠慮すんなって!な?」
物凄い笑顔で俺に顔を近づける。
「いいって!1人がいいから!」
「……1人が言い訳ないだろ。絶対誰かといたが楽しいって!」
「俺といない方がいい。お前まで避けられるぞ?」
「別に構わねぇし!蓮だけいればいい!親友!」
親……友!!
親友!?
俺に!?
「そ、そうだな……ま、まぁ、なってやらねぇ事もねぇけど……////」
「まじで!?よっしゃあ!!!」
「ちょ、声でけぇって!笹木!」
「賢人!!」
「け、賢人……////」
俺にも友達……いや、親友ができた!!
どうだ、郁翔!!
散々馬鹿にしやがって!!
俺にだって親友ができるんだ!!
態度では嫌々ながら親友を認めたけど、内心かなり浮かれていた。