第2章 新しい友達
蓮side
今日も学校か……
そう考えるだけで疲れる。
郁翔とキスをしてから何日か経ったけど、郁翔は何も言って来ない。
正直コイツは何を考えてるのか分からない。
知りたい。
俺の事どんな風に思ってんだ?
もし、好きだったら?
……即告白しよう。
そして、こんな階級のある関係じゃなくて恋人関係になって……
「何か考え事ですか?」
「へ?あ、いや。」
もし俺が告白したとしたら、こいつはどんな反応見せるんだろうか?
見てみたい。
ついでにいけるか試してみるか。
「なぁ。」
「なんですか?」
「……好き……////」
な、なんか照れるな……
しかも変な空気だし。
止めとけばよかった……
「はい?」
「……って言ったらお前どうすんのかなって!////(汗)」
すんごい真顔で聞き返された。
俺はまずいと思いすぐに言葉を変えた。
「そうですね……」
車のバックミラー越しに俺を見て答えた。
「執事を止めます。」
「え……?」
「私はあなたの執事です。そんな関係になってはいけません。」
「別にお前が頷かなければいい話だろ?」
「あなたのことですから、命令だとか言って無理矢理にでも私と付き合おうとするでしょう。」
止める……
そんな事になったらもう郁翔とは会えなくなる。
「そう……だな。」
「それに、恥ずかしながら私の実家は貧乏でして、財閥家のあなたとは釣り合いませんよ。」
コイツの家、貧乏だったのか。
だから執事に?
頭も良くてスポーツ万能完璧人間だったら執事になるよりもっといい仕事に就けるはずだと思っていたから疑問に思っていた。
金がなかったら行きたくても大学に行けなかったりするもんな。