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青い果実 2【NARUTO】

第1章 帰郷



「空風リエ、ただいま木ノ葉の里に帰還致しました」

火影の元に報告に行くと、綱手はリエの顔を見て満足そうに頷いた。

「ようやく吹っ切れたようだな」

「長いこと勝手をしまして、すみませんでした。明後日から任務に復帰させてください」

「明後日?なぜだ?」

「明日はヒナタとお茶する約束してきたんです」

全く本当に勝手な奴だな、とため息をつきながらも、綱手は笑っていた。


「ところで、外ではどう過ごしていたんだ?」

「基本的には、修行の日々でしたけれども。あてもなく色々な場所をまわって、たくさんの人達と出会いました。その中で親切な人達にお世話になったり…結果的に人助けもしたり。色々ですね。人々の優しさに触れて、人との繋がりの大切さを痛感した三年でした」

「…漠然とした回答だが、まぁいい。任務でないとはいえ、一応里外での出来事の報告書は出してもらうぞ。まぁ今日のところは帰ってよし!明日も私用で休むなら、今まで休んだ分明後日からコキ使ってやるから、今日はもう帰って寝てな」

「はい。ありがとうございます。失礼します」



リエが頭を下げて去った後、綱手は口角を上げ椅子にもたれ掛かった。

「いい顔していたな」

「ええ、本当に」

綱手も付き人のシズネも、顔を曇らせるようになってからのリエしか知らなかったのだ。

彼女の笑顔は初めて見たと言っても過言ではない。

里の皆がリエ、リエ、と言う理由が、わかったような気がした。

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