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青い果実 2【NARUTO】

第1章 帰郷



すでに居酒屋以外の店は閉まっていて、明かりが少なくなった道をカカシとリエは並んで歩く。

リエの家に向かう道中は元々人通りの少ない道なのだが、昼間とは打って変わって静かなものだった。


「この里は…変わりませんね」

ポツリとリエがそう呟く。

「ナルトくんと私以外の同期の皆はもう皆中忍で、ネジさんはすでに上忍になっているってさっき聞いて、皆確実に成長しているなって思ったけれど…ここは私の知っている温かい里のままだった。里も、里に住む人達も、私を温かく迎えてくれました。嬉しかったです、とても」

「そりゃね。リエは大事な木ノ葉の仲間じゃない。皆、ずっと待ってたんだから」

そう言うとカカシはそっとリエの頬に手を置き

「リエに笑顔が戻ってよかった」

と、目を弧にした。


しかしそのとき、カカシの指先に肌ではない冷たい何かが触れたことに気づいた。

リエの髪に隠れて見えていなかったが、確かに彼女の右耳に紅いピアスが存在している。



里を抜けた元七班の部下、リエの恋人でもあった、うちはサスケがいつからかつけていたピアス。

彼が里を抜けた後から、その片方をリエがつけていたのはカカシも知っている。

それだけで、彼女が今もサスケのことを想い続けているのだと悟り、一瞬顔を曇らせたカカシは何も言わずに手を離した。
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