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青い果実 2【NARUTO】

第1章 帰郷



((サスケ…お前はどこまで俺の邪魔をしてくれるんだ全く…))

昔からそうだった。

自分がリエに少し構うだけで、サスケは殺さんばかりの勢いで睨み付けてくるわ、蹴りを入れてくるわ。

上忍師に対して敬意のカケラもない。

そんなに嫉妬しなくても、そんなに牽制しなくても、昔からリエはサスケのことだけを見ているというのに。


クールを気取っているサスケの豹変が面白くて、昔はからかうつもりでリエに構っていたのだが、それはいつしか変わっていた。


一途に愛する人を思い、ひたむきに努力するリエの姿を、ずっと見て来た。

彼女に対しての思いは、師としての責任とか、親心とか、そういうものだと思っていた。

だが、先程成長したリエを見たときに気付いた。



リエに対する感情が、愛だったのだと。


彼女を、リエを、自分の手で幸せにしたい。

教え子とか部下とか、そんなの関係なしに、一人の女性として愛し、守りたいと思った。


しかし彼女の心は今も他の男に向いている。

リエの気持ちは簡単には揺るがないということも、十分わかりきっている。


((…それでも、彼女の気持ちを踏みにじったお前に、遠慮したりしないよ、サスケ))

今はここにいないサスケに心のうちで宣誓布告をし、カカシはふっと笑った。


「リエ、これからも、いつでも俺を頼りなさいね」

そう優しく言うと、ありがとうございますとリエは微笑んだ。
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