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FFVII いばらの涙 綺麗譚

第6章 Cube


 作戦会議では、シェルクが能力を使いルクレツィアの断片を解析したものを皆にビジョンとして見せながら説明した。

オメガは本来、星が終わりを迎える時に目覚めるもの。星のエネルギーを新たな星に送り出すウェポンの一種なのだという。
それを、ディープグラウンドは人工的に起こそうとしているのだということだ。そのため、世界各地から人々を誘拐しその命を刈り取ることで、星の終焉を再現しているらしい。

一刻も早くヴァイスをぶちのめそうと意気込むシド。
リーブの調査によればオメガは零番魔晄炉で生まれようとしているらしい。
その魔晄炉の活性化を周辺の魔晄炉がサポートしている状態だということまで調査が済んでいた。
そこでまずはクラウドとWRO残存部隊が地上から周辺魔晄炉を叩き、オメガの復活を遅らせる。
そしてヴィンセントとユフィは空からディープグラウンドへ侵入、ツヴィエートとの戦いに当たることとなった。

作戦会議の後、決行までのわずかな時間再び自由行動が許可された。
ヴィンセントは、SNDを行ったシェルクを気遣い様子を見に行く。
彼女は椅子に横になったまま目を瞑っていた。

「少し……疲れました」

無理もない。SNDは感覚を残したまま擬似ネットワークに潜行し、あらゆる精神や感覚に曝露されるリスクの大きい能力だ。
休ませてやろうとその場を離れようとするヴィンセントをシェルクが呼び止める。

「これも、あなたの言っていた誰かのためのお人好しなこと……ですかね?」
「そうかもな」
「私の中で……彼女の記憶がデフラグされています。いくつもの……イメージが……。あなたと見た景色……。少し……疲れました」

ヴィンセントは目を瞑ったシェルクをそのまま寝かしてやり、休憩室へと足を運んだ。
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