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FFVII いばらの涙 綺麗譚

第5章 Storm


 ユフィはリーブを手伝ってWROの任務に着いていたらしい。そこでヴィンセントが倒れているのを発見して、助けたのだそうだ。
エンシェントマテリアを引き抜かれた左胸は、ユフィが助けた時には穴が空いていたらしく、彼女はさすがに死んだと思ったなどと失礼な事を言いつつ、みるみるうちに治っていって感心したと笑顔を見せた。
感謝しろ! と言うユフィに、ヴィンセントはいつものようにからかうこともせず素直に感謝を述べた。

そして、目が覚めた事を局長のリーブに連絡すると、モニターでお互いの情報共有をする。
ヴィンセントはオメガの事をリーブに伝える。リーブはリーブでケット・シーを操りディープグランウドへ潜入調査をしていたらしく、魔晄炉で大量の命が一度に消される様を見たのだそうだ。
事は一刻を争う。足並みが揃い次第すぐに次の作戦を始めるため、ヴィンセントとユフィは急ぎ本部は戻る手筈となった。

しかしヴィンセント達が本部へ到着する頃、そこは二度目の襲撃を受けていた。
ヴィンセントがDGソルジャーを倒しつつ中へ入ると、青い大きな獣が暴れ回っていた。

「なんだ?」
「アスール」

目を覚ましたシェルクが獣の正体を明かす。
アスールは、一度死んでから強くなる能力を持っている。ディープグランウドは、一度ヴィンセントに倒されたアスールの復活を待って、二度目の襲撃をしかけたのだった。
シェルクと共に駆け付けたシャルアがアスールに飛びかかるが、容易く突き飛ばされてしまう。ヴィンセントは彼女を助けようとするも、アスールによって阻まれてしまった。
暴走し続けるアスールは、そのまま仲間であるはずのシェルクまでも払い除け、シェルクが咄嗟にシールドマテリアでアスールの動きを封じると、アスールはようやく変身を解いて人の姿に戻った。
シェルクはアスールについてディープグランウドに戻るつもりでいたが、しかしアスールはシェルクに牙を剥いた。
「お前はもう用済みだ」
アスールの言葉にシェルクの中の時が止まる。

シェルクの役目はエンシェントマテリアを持つ者の特定。もう役目を終えていたのだ。情報を得るためにルクレツィアのデータの断片を体に吸収していたこともあり、それがWRO側に渡ればむしろ損害になるといってヴァイスが下した命らしい。

「ヴァイスが……」

シェルクはショックを受け一歩後ずさった。
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